出展者

公益財団法人富山市ファミリーパーク公社

なわばりを見張る野生のライチョウ(オス) 
なわばりを見張る野生のライチョウ(オス) 
登山者と野生のライチョウ(メス) 
登山者と野生のライチョウ(メス) 
雪の中を歩く野生のライチョウ(オス) 
雪の中を歩く野生のライチョウ(オス) 
2021年に自然ふ化したヒナと母鳥(生後2週間) 
2021年に自然ふ化したヒナと母鳥(生後2週間) 
ライチョウ舎で防護服を着て作業する飼育員 
ライチョウ舎で防護服を着て作業する飼育員 

環境保全への取り組み

富山市ファミリーパークでは、絶滅危惧種ライチョウの保全と普及啓発を通して、生物多様性保全や環境保全のために、一人ひとりが何をしていくべきかを普段の生活の中で振り返ることが重要であることを伝えています。

1.1.高山に生きるライチョウ

ライチョウは日本列島が大陸と陸続きであった最終氷期に大陸から移り住み、温暖化とともに山岳地帯に取り残されたと考えられています。現在は、主に立山など標高2,000m以上の中部山岳地域に生息しています。ライチョウの多くは北半球北部に広く分布しており、日本は地球上で最も南のライチョウの生息地となっています。
主に高山植物の花・芽・果実・種子・葉・茎や小さな昆虫を食べています。また、高山植物の茂みは、天敵から身を隠し、巣を造って卵を温める場所となっています。このように、雪深い高山地帯では、背丈の低い高山植物がライチョウの生活と切っても切れない関係となっています。
ライチョウは江戸時代より火難、雷難よけの神の鳥として崇められてきました。また、日本に古くからある山岳信仰の中においても、高山を極楽浄土にたとえ、ライチョウは神の鳥として崇められてきました。明治時代になると西洋文明とともに鉄砲が国内に伝来し野生動物の乱獲を防ぐために、貴重なライチョウは狩猟法で保護鳥に指定され捕獲禁止となりました。さらに1955年には国の特別天然記念物に、1993年には国内希少野生動植物種に指定され保護されてきました。

2.2.ライチョウに迫る絶滅の危機

ライチョウの生息数は1980年代には3,000羽で、2000年代には2,000羽弱に減少したと推定されています。2012年公表の第4次環境省レッドリストでは「近い将来、野生での絶滅の危険性が高い」とされる絶滅危惧種IB類(EN)に指定されました。ライチョウが減少してきた要因として、次のことが影響しているのではないかと考えられています。
1.オコジョなどの天敵に加え、本来低山で生活している動物(キツネ、ハシブトガラスなど)の高山への分布拡大による捕食の増加
2.従来高山に生息していなかった動物(ニホンザル、ニホンジカ、イノシシなど)が高山へ侵入し、高山植物を採食することによる生息環境の劣化
3.地球温暖化など気候変動による生息環境への影響
4.高山への病原菌の侵入による疾病拡大
5.人間の侵入による生息環境の攪乱

3.3.動物園が取り組むライチョウの保全

国は「日本のライチョウが自然状態で安定的に存続できる状態とすること」を最終的な目標として、2012年10月に「ライチョウ保護増殖事業計画」を策定しました。この計画では、ライチョウが本来の生息地で生息し続けるための環境を整えて保全する「生息域内保全」と、動物園など生息地以外で、飼育・繁殖に取り組み保全する「生息域外保全」を組み合わせたものとなっています。
 富山市ファミリーパークでは、2015年から(公社)日本動物園水族館協会および環境省と連携し、複数の動物園や研究者と協力し、飼育繁殖技術の確立を目指した生息域外保全を進めています。2015年、2016年は、乗鞍岳で採取された野生のライチョウの卵を受け入れ人工孵化、育雛に取り組み、7羽(オス6羽メス1羽)が成育しました。また、2017年からは、2015~2016年に成育したライチョウでつがいを形成し、交尾後に産卵した卵の人工孵卵および育雛に取り組み、11羽(オス6羽メス5羽)の繁殖に成功しました。2019年からは、母鳥が卵を温め、孵化したヒナを育てさせる、より野生下に近い繁殖方法の取り組みを始めました。2019年は母鳥が卵を温め、ヒナを孵化させましたが、母鳥がヒナをつつくことがみられたため母鳥のもとでの育雛は断念しました。2020年もヒナは孵化しましたが、孵化して30日以内に感染症により全てのヒナが死亡してしまいました。2021年は2019、2020年の反省をふまえて飼育環境や衛生管理の改善を行い、7月には6羽のヒナを孵化させることができ、母鳥のもと4羽のヒナが順調に成育しています。今後も野生復帰に適したライチョウの飼育繁殖技術の確立を進めていきます。

4.4.ライチョウの展示と保全

 2019年3月からライチョウの展示を開始し、ライチョウの四季折々の姿を通してライチョウの暮らしや現状、保全について伝えるとともに、ライチョウを含めた高山帯における生物多様性保全取組みの必要性や環境保全の大切さを伝えています。現在考えられているライチョウの減少の要因は、人の生活が関係している可能性も考えられます。ライチョウの展示が、ライチョウが自然の中で生き続けていけるようにするためにできることを多くの方が考えるきっかけになればと考えています。

富山県の環境保全に向けたメッセージ

ライチョウの未来~私たちができること~
 ライチョウを含む多くの野生動物が絶滅の危機に瀕しています。その要因はいろいろなことが考えられますが、人の生活が関係していることは否めません。動物を絶滅から守るには、動物やその動物を育んでいる自然環境について知り、一人ひとりが何をしていくべきかを普段の生活の中で振り返ることが重要です。

出展者のエコイベント・プレゼント企画

出展者情報

本社
富山市古沢254番地
電話番号
076-434-1234

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